おとなになってから虫が苦手になってしまった。おそらく子どもの頃にくらべて虫に接する機会が少なくなったからだろう。
そんななか、市から郡に引っ越して6年。虫が出る環境で生活しているとずいぶん慣れてくるものだ。
しかし生き物には慣れてきたが、いまだに苦手なのが死んだ生き物である。
死んでるのに「生き物」って変だが、生きてるときはさわれるのに死んだらこわくてさわれない。蚊ですら死んでいたら指でつまめないのだ。
たまにその話をすると、生きてるほうが気持ち悪いとか言われてなかなか賛同してもらえない。
その時には「道端で人が死んでたら悲鳴あげるだろう」と言う。人間だって虫だって同じだ。生きていたらなんとも思わないけど死んでたらいやだ。
まあだいたい苦笑いされて終わるのだけど。