今年に入って髪の毛の色を変えた。
働きだしてからおよそ20年、髪型はいろいろ変えてきたが、色を変えるのは学生時代ぶりである。ちなみに動機はなんとなくだ。
幸い仕事は内勤で、基本的に外部の人と会う機会は一年に数回。服装もTシャツにデニムといったすこぶるラフな格好で働いている。なので髪型も自由だ。
しかしだからといっていきなり金髪にするのも気が引けたので、茶髪から徐々に明るくしていこうと思った。
いわゆるグラデーション理論である。
「いわゆる〇〇である」とかいうともっともらしく聞こえるが、グラデーション理論は私が今考えた言葉なのでほんとうにあるかどうかは知らない。
グラデーション
隣り合った色の違いは区別しにくいが、はじめと終わりでは全然ちがうという錯覚。
これなら黒髪が金髪になっても気づかれないんじゃないだろうか。
とりあえずいきつけの散髪屋さんで「ちょっと茶色くしてください」とオーダーした。
残念ながら画像はないが、オーダー通りちょっと茶色くなり、翌日出勤した。
会社の人「あれ、髪の毛染めた?」
ばれた。
まあ黒髪が少しでも茶色くなったのだ。そりゃわかるだろう。本番はこれからである。気づかれないように少しずつ明るくして最終的に金髪になるのである。
2カ月後、もうワンランク明るくした。
会社の人「あれ、また明るくなった?」
ばれた。
たしかに明るくはなったが、室内では気づかんだろうと踏んでいたが、あっけなくばれてしまった。
とりあえず「光の具合ですよ」とお茶を濁す。
さらに2カ月後、もうワンランク明るくした。
会社の人「あれ、また明るくなった」
ばれた。
かくしてグラデーション作戦は失敗に終わったのであった。
前述したとおり、会社では髪の色を変えたところでとやかくいわれないのだが、茶髪=不良という思い込みがどこかにある。それはおそらく私がいまだ学生気分で仕事をしているせいかもしれない。
学生といっても大学生ではなく中高生だ。
次は髪の色にふれられないように結界を張って対応したいと思う。