ふんがふんがブログ(仮+)

着地点の定まらない迷走日記

カレーに生卵をトッピングした日

みなさんはカレーに生卵をトッピングしますか? という話である。

私は幼少のころ、家のカレーには生卵をのせていた。

家のカレーといえば親も食べるし子も食べる。

親の好み(辛口)に合わせれば子が食べられず、子の好み(甘口)にすれば親が食べられない。あちらを立てればこちらが立たずというやつだ。

この両者がぶり四つな状況を打破すべくあみだされた技が「生卵トッピング」だったのだ。辛いカレーに入れるとたちまちまろやかに!さらに温度も下がって口の中をヤケドするリスクも低減!の三拍子ならぬ二拍子そろった名案だ。まあ別にうちの親があみだした訳ではないし、中辛という選択肢はなかったのかとも思うのたが。

ともかくわが家では「辛いカレーが食べられないなら卵を入れんさい」という教育方針で、私はカレーをおかわりするたび生卵をざぶざぶと消費しつづけた。ある意味それがおふくろの味である。

そんな私もやがて大人になり、多少の辛さではびくともしなくなった。

生卵なんていらない。いや、むしろもっと辛いカレーを求めさまよう宇宙。

だが、そんな威勢も所詮は井の中の蛙、スパイスカレーどころかCoCo壱すら知らず、バー◯ントカレーの辛口で火を吹いていた小童のたわごとだと気付いたのはもっとあとの話である。


今の会社では、土曜出勤日のお昼は皆でカツカレーを食べに行くという文化というか風習がある。

弊社は一年間の土曜日のうち、およそ半分は出勤日なので、ざっくり年間25回は同じ店でカツカレーを食べている計算だ。

ちなみに私は今の会社に15年以上勤めているので少なくとも今まで375回食べていることになり、現時点で私の昼食におけるカツカレー率をはじきだすと41年×365日=14,965で割ることの375回で…39.9…%? そんなわけないよな。
端的に言うと、

まあそれなりに食べているということである。


ところでその店のカレーはうまいのだが至極辛く、初めて食べたその日から生卵をトッピングせずにはいられなかった。


今回はその店のカツカレーにスポットがあたる。

まずその店の情報だが、

・個人経営の居酒屋

・カウンター約15席、4人がけテーブル×2、6人座敷×4

・平日の昼は定食ランチを出している

・カレーは土曜の昼のみ

・カツカレーがデフォルト

・大盛りがデフォルト

・値段は620円

・近くにけっこう大きい企業がある

・その企業が休みのときは500円!

・生卵は30円

集客が見込めるときにがっつり儲けて、見込めないときは安くする。「ホームランか三振か」みたいな経営方針はとても好感が持てる。

それにしてもカツカレー大盛りで620円は破格だろう。
ほかの有名カレーチェーン店なら1000円を超えてもおかしくないボリュームだ。


さらに店主はふぐ調理の免許も持っている、それなりに“ちゃんとした”料理人であるので、クオリティに関しても当然満足いく仕上がりなのだ。


もうひとつプチ情報としては、通い始めた当時、店主はぱっと見「おじさん」というより「おじいさん」に寄った風貌だったのだが、15年の時を経ても見た目の変化がないのである。

よく「子どもの頃に通っていた駄菓子屋を大人になってからのぞいたら、まだ同じおばあちゃんが当時のままの風貌できりもりしていた。もしかしたらサイボーグかもしれない」といった都市伝説的な話を聞くが、まさにそれだ。今でいうならpepperかグーグルホームかもしれない。AIがきりもりする居酒屋。未来だ。

私は今現在、その店で食べるカツカレーにのみ生卵をトッピングしている。もう辛さにも慣れて別に卵がなくても問題なく食べられるのだが、もはや生卵含めてのカツカレーという認識になってしまった。マリアージュだ。カツカレーと生卵は結婚してしまったので、「辛くないから」くらいの理由では離れられない存在なのだ。

というか、店に入れば注文しなくてもカツカレー卵のせが自動的に出てくるくらい常連になってしまったので、いまさら「卵いりません」とは言いにくいというのが本音である。

それはそれで全然ウェルカムでありがたいのだが、もやもやすることがひとつある。

卵がごはんの上に乗ってくるのだ。


いやいや、普通ルーの上にトッピングされてない?? と思いつつ、15年以上つっこめずに日々悶々と過ごしてきたが、このたび満を辞してTwitterでアンケートをとってみた。みんなカレー食べるとき卵をどこにトッピングするのよ!

過半数がトッピングしないという結果に

卵のトッピング位置を聞いたところ、過半数がそもそもトッピングしないという結果に。

まあうすうす気づいてはいたが、やはりそうなのか。

続いてルーの上が2位でフィニッシュ。

問題のごはんの上は0票と、これまた予想通りの結果。

マイノリティどころの騒ぎではない。0票である。もはや唯一無二の存在だろう。

ではなぜ店主はごはんの上に卵を乗せて提供するのか。

もしかしたらごはんと卵を混ぜて卵かけごはんにしてからカレーとともに食すスタイルなのか。

卵かけごはんは一般的にしょうゆやめんつゆなどをかけるが、その味付けをカレーにするというまさかの発想。TKGカレーだ。

よく考えず書いたら、なんやら美味しそうな雰囲気を醸し出していなくもないような気がする今日このごろではあるが、あくまで酔っ払いの想像なので、実際のところどうなのかは、またおいおい検証したいと思う。(検証せず忘れてしまうパターン)

ぐだぐだと能書きを垂れたが、実際のところ個人的には生卵がごはんの上にあろうがルーの上にあろうが正直どっちでもいいという痛恨のドロー判定で締めたいと思う。

あけましておめでとうございます。

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今年一発目のブログにもかかわらず、まったく新年ぽくない内容で恐縮だが、本年も当ふんがふんがブログ(仮)をどうぞよろしくお願い申し上げます。